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SUB-015

2014/12/24



THIRTY JOY
S/T
TAPE w/MP3 - Including 10songs
800YEN+TAX
2014/12/24 On Sale



01. STIKKY
02. skate
03. the spice
04. BOMB DEMOB
05. 現象
06. outbreak
07. FIGHT BACK
08. いらねえ
09. offender
10. neosroll



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「まっくらな街を、越えるまで遊ぼう」

まずは正式音源「THIRTY JOY」、TAPEでの発売おめでとう!

THIRTY JOY、というか彼と出会ったのは秋葉原の地下にあるライブハウス「AxSxBxIxT CITY」。人知れぬ薄暗い階段を降りた者しか気づかないようなその隔離された空間のドアを開けると、怒号のような大声をあげる者や薄汚い格好をした不気味な男たちが集まり、据えた匂いがたち込めてくる。アングラなメンツが毎夜のようにライブを繰り広げる、どこか吹き溜まりのような場所だった。

数年前のある日、BEST COASTのCrazy For Youのようなトロピカルなビーチポップサウンドがなぜかものすごくショボい音量で響き渡るフロアの最後尾で、ひとり真剣な眼差しと共に静かに頷いていたのが彼。THIRTY JOYのボーカルであるナベくんだ。共通の知人から「よこちんと趣味が合いそうな友達がいるよ」と話は聞いていたのだけど、そこにいる客が皆同じような色のTシャツでごった返す中、ELMOというバンドのTシャツを着ていた彼こそがその人だと思い、直感的に声をかけた。

後々わかることなのだが、ナベくんは一緒にライブを観るときは大抵、音や衝動にしたがって暴れるでもなく、かといって声を出すわけでもなく、ただ一人自分だけのタイミングで大きく頷いたり、手元で拳をグッと強く握りしめている。主にハードコアやファストコア、パワーバイオレンス等を好んで聴いているイメージからしたら珍しいと思った。 そしてそこでライブをしていたバンドの音源は僕ももちろん持っていたが、リード曲であるサマーブリーズな1曲をなんと彼は1300回以上も再生しているという。「夏の高揚感と儚さが同時に流れてくるような気がするんです」と話し出すその語り口と、あまりにも偏った情熱に僕はおおいに感心したし、思わず爆笑した。 それからもそのバンドのライブへ行けばナベくんとは必ずと言っていいほど遭遇した。夜な夜なあの曲はああだこうだと僕らは路上で安い酒を片手に語り合う日々を過ごしてきたわけです。

そんな彼がやっているバンドをはじめて観たのは2012年にWOMBで行われた"WAS IN TOKYO"という企画。その時の彼らは4人編成であり、思い返すとギターを弾いていた現BEER BELLYのきづく君の見た目のインパクトしかなかった。モヒカン。が、ライブが始まると、長身の彼が力いっぱい体をなぎ倒しながら咆哮している姿に正直驚いて笑ってしまった。僕が過去に観てきた好きなハードコアバンドのそれであり、普段のナベくんからは想像できない姿だったからだ。 よくよく思い返してみればV/ACATIONのライブで先頭に立って暴れている若者たちがいたが、その中の一人だったことも思い出せた。

それまでにも彼らは自主でTAPEを作っていたが、その後デモ「BOMB DEMOB」を制作、僕の周りでも勘が良い人はすぐさまチェックし、これはライブが観たい!と、こぞって誘った。メンバーが抜け、彼がピンボーカルからギターボーカルになって活動が鈍くなっていた時期から抜け出した時期だ。その中でもやたら興奮していた一人がSUBURBIA WORKS代表で、他のレーベルに渡してたまるものかと目を輝かせながら今回のリリースにこぎつけた。

彼は自分の好きなものにストイックで、しかもそれをこれ見よがしに外へはアピールしない性格だ。まぁ俗に言う不器用なのだろう。自分も人のことは言えないけれど。 そんな青年が内に秘めた、Black Out(デモ収録)で歌われているような震災以降まっくらな故郷への思いや、わかっているような顔ばかりしているあいつらへの不満を吐き出している。そんなものいらねぇよと歌っている。

それは彼の頭の中や日々の思いを垣間見るようで、そんな時間が僕はとても好きだ。バンドや音源をオススメするとしたらサウンドがめっちゃかっこいいところをまず真っ先に伝えるべきなのだろうけど、それは他の人に任せたし、聴いてもらえればすぐにわかるんだから。友達がやっているバンドが単純に人に勧めたいくらい自分を高揚させてくれるなんて最高じゃないかって思ってるし、きっとTHIRTY JOYのことを好きになる人はもっといると思っているからね。何事もSNSでいいね!押してるだけじゃなくて実際に自分の感覚で確かめるのが1番。

彼らが「30歳まで本気で遊ぶ」と言うからには、そこに10代特有の青い衝動は1ミリもないけれど、くたびれきった生活とはっきりしないこの毎日の混沌の中で、自分の好きな音楽を奏で、旨い酒を友と呑む為だけに最大限に遊ぶ方法を探しているのかもしれないな。

あとさ、彼や他のメンバーはまだ若いけど、僕はそんなに若くないので30までと言わず、もうちょっと遊ぼうね。ははは。

Text By 4x5chin